COLUMN
ハインリッヒの法則は企業が従業員の安全意識を高めるための有力な指標で「1:29:300」の法則とも言われます。
1件の重大事故の裏に29件の軽傷事故と300件の無傷事故(ヒヤリ・ハットがあることを意味しているというアメリカの損害保険会社の安全技師であったハインリッヒが発表した法則です。他にもタイピアソンの法則の考え方も似てますが、比率は「1:3:50:80:400」で重大事故1件につき軽微な事故が3件、救急処置が必要な事故が50件、物損事故が80件、ヒヤリ・ハットが400件とされています。また、ハインリッヒのドミノ理論は、事故が連鎖的に発生するという考え方で、事故に至るまでのプロセスを5つの段階「①環境的欠陥②管理的欠陥③不安全状態・不安全行動④事故⑤災害」に分け、その連鎖を断つこと、特に③を除去することで事故を防ぐという理論です。
いずれも経験則に基づくもので業種問わずに参考になる理論だと思います。
労働災害の防止というレベルでなくとも、日常業務のミス防止として日頃の心構えとして自らの行動指針にしたいです。またヒヤリ・ハットは自分だけではなく他のメンバーのものも全員で共有すれば組織力の向上にもなると思います。
たまたまミスに至らなかった事例や、たまたま運が悪かっただけと処理してしまいそうな事案なども実はヒヤリ・ハットなのかもしれませんね。